血糖値グラフ

血糖値とは血液中のブドウ糖濃度を表す指標です。
血糖値検査のうち、前の食事から10時間から14時間後の空腹時に測定したものを空腹時血糖値といいます。
前日の夕食後から断食し、朝食前に測定することが多いです。
空腹時血糖値は、空腹時の血液中のグルコースの量を測定する糖代謝機能の検査指標で、糖尿病の主要な診断指標のひとつに挙げられます。

数値の見方は、日本糖尿病学会で検査結果の指標を次のように分類されています。
正常域=100mg/dl未満、正常高値=100から109mg/dl、境界域=110から125mg/dl、糖尿病域=126mg/dl以上と定義しています。
境界域以上の場合には空腹時血糖値だけでなく、インスリンやホルモン等の血中糖濃度を下げる調整機能の働きをさらに詳しい検査が必要となり、食後血糖値検査や糖負荷試験などを行います。

糖尿病の検査費用について

病院の窓口

糖尿病の検査は、病院で受ける方法のほかに薬局で受ける方法や自宅で受ける方法もあります。
厚生労働省では糖尿病の早期発見や予防につながる簡易検査を安全に行う基準を整備し、薬局や自宅で採血した検体を郵送して検査を受けることもできますが、ここでは病院で受ける方法についてかかる費用も含めて説明します。

健康診断の際に正常値でない検査結果が表れた場合には病院での検査を実施します。
病院は、糖尿病の診断が可能な医療機関で受診するのが望ましいといえます。
検査内容は、空腹時血糖値の測定の他にHbA1c、インスリン分泌の血液検査、尿糖の検査等があります。
糖尿病の検査は程度によりますが、1ヶ月に1回程度の検査が必要になります。
糖尿病の検査費用、治療費用は、血糖コントロールの状態、合併症の有無、併用薬の要不要等の状況によって大きく異なってきます。

症状が軽度で薬物療法がなく食事療法や運動療法だけの人は、診察費用、検査料、特定疾患療養管理料、外来管理加算等がかかります。
健康保険で3割負担として、1回3千円から5千円くらいが目安になります。
経口薬を服用する必要がある場合は薬剤の数や種類によって異なりますが、5千円から1万円程度となります。
インスリン治療をしなければならない場合は、自宅での自己注射を行うことが必要なため在宅自己注射指導管理料が加算されます。
注射器具、薬剤費、検査費用と合わせて1ヶ月に1万円以上の自己負担となります。

糖尿病の症状が重度な場合は、治療導入時に1週間から2週間の教育入院が必要になるケースがあります。
教育入院では糖尿病の知識、食事療法や運動療法の習得、合併症の精密検査を行います。
教育入院の自己負担額は、7万円から15万円程度となります。さらに糖尿病が進行してしまうと治療入院が必要となります。
治療入院費用は入院形態や治療内容によって大きく異なります。
厚生労働省の実態調査によると、糖尿病患者の平均入院日数は約36日、入院1日の平均医療費は2万5千円というデータがあり、3割負担として入院1回あたり約27万円の自己負担ということとなります。

入院が長期にわたり、医療費が高額となって自己負担限度額を超えた場合には高額療養費制度を活用することにより超えた分の支払いに充てることができます。

糖病病の主な症状

糖尿病は初期症状の段階では自覚症状がほとんどないことが多いところが怖いところです。
糖尿病の初期症状は生活に支障がないために、放っておかれてしまうことが多いのです。
他の病気が併発する合併症が起こると危険な状況となります。

そして、糖尿病が進行すると動脈硬化を促進して様々な病状が出てきます。
主要な血管が侵されると心疾患や脳血管障害、細い血管が侵されると網膜症、腎症、糖尿病神経障害といった合併症がひき起こされることがあります。
このような合併症が表れてから治療しようとしても完治は難しくなってしまいます。だから、糖尿病は早期の対策が必要なのです。

糖尿病の自覚症状の代表的なものを挙げます。

のどが渇く
飲んでもすぐにのどが渇き、就寝時にものどが渇いて夜中に目が覚めたりします。 糖尿病は大量の水分が尿として体外に出てしまうために脱水症状となってしまいます。 健常な人は1日に飲む水分が1リットルくらいが平均的ですが、糖尿病の人は2リットル以上、多い人になると5リットル飲まないといられない人もいます。
尿の量が多くなる
尿の量が増えるためトイレに行く回数が多くなります。 腎臓が大量のブドウ糖を吸収しきれなくなって尿とともに水分として尿と一緒に出てしまうためです。 尿に糖分が多く含まれるので尿が甘いに臭気になることがあります。
疲れやすく、体が常にだるい
運動をしなくても疲れを感じます。運動の疲れとは違って倦怠感を感じます。 糖尿病の人はブドウ糖が血液中に残って行き場を失って尿や汗として体外に放出されます。 そしてエネルギーが出せずにだるくなってしまうのです。
食べても体重が減る
食べても食べてもお腹がすく感覚を繰り返します。たくさん食べているのに体重が減っていきます。 ブドウ糖をエネルギーに変えることが充分にできないので、体内に栄養素が足りていないという信号を脳に送ってしまいます。 そして脳から栄養が足りていないという指令が空腹中枢に送られてしまいます。 そのため、食べてもすぐに空腹感を感じるということになるのです。

次に合併症の代表的な自覚症状です。

  • 目がかすんだり視力が低下する
  • 足の痛みや手足のしびれを感じる
  • 足がむくむ
  • 便秘と下痢に交互になる
  • 傷が化膿して治り難くなる

こうした症状が出たときに初めて異変に気づく人も多いです。
こうした症状が明確に出た時は糖尿病が進行しているので注意が必要です。

血糖値が高いならグルコバイで改善

グルコバイは、糖質の消化、吸収を遅延させる作用があります。
ですので、2型糖尿病のかかっている人で食事療法や運動療法を実施していても効果が得られないケースや他の血糖降下薬の服用で効果が得られないケース等に食後の過血糖を改善する効果がある薬です。
グルコバイには、小腸粘膜にあるグルコアミラーゼ等の酵素の働きを阻害し、膵液や唾液のαアミラーゼの働きを阻害することによって食後の急な血糖の上昇を抑制します。
だから、糖尿病の食後に発生する過血糖の改善に薬効があるのです。なお、以下の要件を満たしていないと効能を期待できません。

  • 食事療法や運動療法によって充分な血糖値改善効果が得られない場合
  • 食事療法や運動療法に加えて血糖値低下のための内服薬、もしくはインスリン製剤を使用していても充分な血糖コントロール効果が得られない場合

食物から摂取した糖質はそのままの状態では体内に吸収されません。
体内に吸収されるには、消化酵素によって単糖類という状態になるまで分解される必要があります。
例えば、炭水化物は多糖類に分類されます。アミラーゼという酵素により二糖類に分解されます。
そしてαグルコシターゼの働きによって単糖類に分解されて初めて体内に吸収されるようになります。
つまり、グルコバイによってαグルコシターゼの働きを阻害を阻害することができれば単糖類への分解ができなくなるため糖の吸収が少なくなります。
これが血糖上昇を抑えるメカニズムです。

グルコバイは、食後2時間の血糖値を下げる効果を最も強く持つ薬です。
しかし、強い薬につきものの副作用はいくつかあります。
まず、糖が消化されないまま大腸へ運ばれるため、お腹が張る、おならが出るなどということが頻発しやすいということです。
ただし、この副作用は2週間から3週間くらいでなくなることが多いです。

また、頻度は少ないですが、服用後6ヶ月以内に劇症肝炎を発症したという例があります。
そのため、投与開始後6ヶ月までは月1回、その後も定期的に肝機能検査を行うこと、と説明書に記載されています。
用法・用量を厳守して使用すれば副作用は防げます。
なお、グルコバイには併用禁忌となる薬はありませんが、他の糖尿病治療薬と併用する場合には、血糖降下作用が過度に増強される危険がありますので要注意です。